ロボットのための木製椅子のデザイン
Takramは、日本を代表する木製家具メーカーであるカリモク家具、ロボットベンチャーのGROOVE Xとコラボレーションし、家族型ロボットLOVOT専用のチェア「LOVOT CHAIR」の企画・デザインを手がけました。
ロボットと食卓を囲むための椅子
LOVOTは、人と一緒に暮らす家族のようなロボットです。普段は床を動き回っていますが、食事の時には一緒にテーブルを囲むことができませんでした。そこでTakramは、食事の時もLOVOTと目線を合わせて過ごせるように「LOVOT CHAIR」をデザインしました。
このチェアは、ダイニングテーブルに合う高さのものと、ローテーブルや寝室、リビングなど、さまざまな場所に持ち運びしやすいLowタイプの2種類があります。
ロボットの体に配慮した設計
LOVOT CHAIRは、LOVOTの体型に沿った球体をベースに、しっかりと包み込むような柔らかな形状で構成されています。座面はフラットで、LOVOTが安定して座ることができ、前に迫り出した形状が前に落ちることを抑制します。
また、LOVOTがリラックスできるような手すりや背もたれ、排熱を妨げないしっぽの穴など、細部にわたりLOVOTの体に配慮しながら、人のためにつくられる椅子とは異なるアイコニックなスタイルをめざしました。
カリモク家具とのコラボレーション
LOVOT CHAIRには、国産の栗の木の「未利用材」が使用されています。「未利用材」とは、細かったり、曲がったりした木のことで、家具としてはあまり使われることがありません。国産材の活用を進めるカリモク家具では、積極的に「未利用材」をもちいた家具を製造しています。
LOVOT CHAIRは球体を削り出したような複雑な形にも関わらず、栗の木の端材を繋ぎ合わせることで製造され、材料使用量や輸送に伴うCO2排出量を最小限に抑えています。
「ロボットと木の椅子展」の開催
「LOVOT CHAIR」の発売を記念した展示会「ロボットと木の椅子展」を、Karimoku Commons Tokyoにて開催しました。人とロボットが仲良く暮らす世界における、新しい家具の在り方を表現した展示会です。Takramは、展示の企画と会場構成を担当しました。
期間: 2024年7月6日 - 8月9日
主催: カリモク家具、Takram、GROOVE X
スタイリング: 竹内優介
Project Information
- Client: Karimoku Furniture, GROOVE X
- Expertise: Hardware
- Year: 2024
Project Team
- Project Direction: Kanako Kawahara
- Product Design: Daiki NakamoriNaoaki Iwamatsu
- Graphic Design & Web Design: Kanako Kawahara
- Manufacturing & Sales: Karimoku Furniture
- Technical Cooperation & Supervision: GROOVE X
- Scene Photography: Masaaki InoueBouillon
- Scene Photography Direction: Misako Fujimoto (inu)
- Styling: Yusuke Takeuchi (Freelance)
- Product Photography: Ryokan Abe (Freelance)
- Film Direction: Shunsuke Watanabe (Uranographia)