TAMRON
カメラ用交換レンズのプロダクトデザインとリブランディング
Takramは、株式会社タムロンの新「SP」シリーズの第一弾となる、「SP 35mm F/1.8 Di VC USD」「SP 45mm F/1.8 Di VC USD」の2つの写真用カメラ交換レンズのプロダクトデザインを手がけました。
コンセプト: ヒューマンタッチ、ブランドリング
機械然とした冷たさではなく、手にしたときに愛着を呼ぶような、柔らかな人間味を放つ感覚を「ヒューマンタッチ」という言葉で表現し、デザインを進めました。フォルムには有機的な曲線を用い、親しみやすさ、馴染みやすさを考慮しました。
新「SP」シリーズの新しいアイデンティティとして、ブランドリングをマウント側根元に配置しました。リングは文化的に指や腕、首など、骨と骨をつなぐ関節に装着され、関係の証として用いられてきたものであり、レンズとカメラをつなぐ関係をシンボリックに表現しています。
ディティール: 機能性、操作性
AF/MFの切り換えとVCのON/OFFスイッチ形状を一から見直しました。より広い横幅を確保し、シンプルながらグリップのある形状によって、高い操作性を実現しました。距離指標窓は、印字面を本体表面にできるだけ近い深さに配置し、文字も本体印字と同じ大きさを用いることで視認性を向上させています。また、キャップやフードといったアクセサリーにも、身体をなぞった曲線を各所に配置することで、端正かつユーザーフレンドリーなデザインを追求しました。
ディティール: プロダクトロゴ、書体
新しいプロダクトデザインに合わせて、レンズ本体やパッケージのプロダクトロゴもブラシュアップしました。「TAMRON」とすべてを大文字に改めることで、はっきりとした存在感を表現しています。本体に印字された文字も書体を新規に開発し、正立した状態での視認性だけではなく、様々な角度から見たときでも視認性にばらつきのないデザインを目指しました。
Project Information
- Client: TAMRON
- Expertise: Hardware
- Year: 2016
Project Team
- Project Direction: Kinya Tagawa
- Creative Direction: Kinya Tagawa
- Product Design: Kinya TagawaShota MatsudaKaz Yoneda (ex-Takram)
- Graphic Design: Ken Okamoto (Ken Okamoto Design Office)
Kinya Tagawa
Design Engineer, Project Director
Shota Matsuda
Design Engineer, Project Director